消費生活相談員が伝えたい今だからこそ必要なSNSリテラシーとは
更新日:2025年07月01日
リテラシー(literacy)を1971年版の英和辞典でみると、「読み書きの能力」であり、現代では「なんらかの分野で用いられている記述などを理解し、整理し、活用する能力」とされ、その後、「記述に限らず、言語、コミュニケーションの媒体を適切に読み取り、分析し、記述・表現できること」とされ、さらに深く「情報がある形で提示されるに至った経緯や、発信者が隠そうとしている意図や目的まで批判的に見抜く能力」まで指すようになってきています。 典拠:一部『ウィキペディア(Wikipedia)』
リテラシーの深化で情報の意図を見抜く
新聞・ラジオ・テレビなどが発達し、人々はそれらの影響を大きく受ける社会になってきました。そうしたメディアが情報操作や世論操作を行い、様々な問題が生じることが増えてきてメディアリテラシーの重要性が叫ばれて久しいです。インターネットの普及によりさらに社会の情報化が進み、多様で大量の情報が流れ、良くも悪くもそれに影響を受けることが多くなってきました。そして誰でも簡単に情報を発信できる現代だからこそリテラシーの重要性が増しています。そして、トラブルに巻き込まれる消費者が増えてきたと感じます。
相談の現場から見たSNS
相談現場では、相変わらず「断定的な判断提供」や「誇大広告」をうのみにしたことで、通信販売では、届いた商品が広告と違っていたという相談や返金保証すると広告にあったが返品送料や通関手数料として費用が掛かり支払金額の半分以下の返金となるなどの相談が多くあります。また、誰もが持っている「金」に対する欲を利用した副業トラブル、投資詐欺、ロマンス詐欺に加えて、警察官を騙る詐欺が増え、多額の被害を被っている事例があります。
通信販売では、外国企業の出品に多く相談がありますので、慎重に見極めるリテラシーが必要です。面倒でも一番下までスクロールして、会社概要、特定商取引法による表記の会社所在で確認しましょう。
後者の詐欺事例では、SNSの登録や利用を求められています。
SNS登録の順番を間違えない
第一条 顔の見える関係をまず作る(相手と実際に会ってみる)
第二条 SNSで楽しくやり取り
第三条 悪口は書かない
第四条 見知らぬ人とは「友達」申請しない。
詐欺の相談では成りすましの登場人物が出ています。SNSの会話では見抜けないと思われます。
詐欺の三つの方程式
還付金+ATM=詐欺
警察官+SNS=詐欺
ロマンス+投資話=詐欺
単純にこのキーワードの組み合わせとなった場合は、詐欺を疑い、警察や消費生活センターに相談しましょう。いったん立ち止まることが被害を防ぐコツです。
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羽咋市消費生活センター(商工観光課内)
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