妙成寺の国宝指定に向けて、調査結果を報告

更新日:2018年03月27日

~江戸から昭和までの修理状況ひも解く~

妙成寺文化財調査委員会の3人の専門家がそれぞれの調査結果を報告

妙成寺文化財調査委員会の3人の専門家がそれぞれの調査結果を報告

妙成寺の価値について理解を深める参加者

妙成寺の価値について理解を深める参加者

今回の調査により作成された五重塔の詳細な図面

今回の調査により作成された五重塔の詳細な図面

3月24日、妙成寺で“妙成寺の文化財の特色”と題した市民公開講座が開催されました。同寺の国宝指定を目指すために調査を行っている“妙成寺文化財調査委員会”の3人の専門家が講師を務め、市民約60人がその調査報告を通じて、五重塔をはじめとする各建造物の歴史的・学術的価値に理解を深めました。

 

名古屋工業大学大学院の麓和善教授は、学生たちとともに五重塔を細部まで実測し、塔の正確な図面を作成。使用されている木材や彩色の特徴から、部位ごとに創建時か修復時のものかも調査しました。創建当時に描かれたと考えられる落書きも見つかり、「全国的に数多くある重要文化財の中から国宝として認められるための調査結果へとつなげる必要がある」と言及しました。

 

金沢学院大学の東四柳史明名誉教授は、現存する古文書を読み解き、「江戸時代には、主として貫主の交代時に、外観上の見栄えを整えることを目的とする修復がたびたびされていたようだが、大規模な修理が行われた記録は見当たらなかった。明治から昭和にかけて大規模な修理が行われたと考えられる」と報告。

 

金沢工業大学の山崎幹泰教授は、大正から昭和期の修理前と現状の建造物の写真を比較検証。「修復に関わる資料は少ないので、写真からわかる状況とさらなる資料の発掘を結び付けて実態を明らかにしていきたい」と強調しました。

 

パネルディスカッションも行われ、麓教授が「国宝につなげるためにも、今後は、創建時の材料がどれだけ残っているかなどを詳しく調査し、世界的見地から見ても貴重な文化財であることを立証していく必要がある」と述べ、国宝指定に向けてさらなる調査を行っていく意気込みを伝えました。

 

なお、この調査は昨年4月から3年計画で行われ、建造物、文化財、古文書などを総合的に検証し、最終的には報告書にまとめられる計画です。

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