遺跡発掘調査現地説明会が開催されました

更新日:2020年12月07日

史跡寺家遺跡・柳田シャコデ廃寺跡の調査

12月5日、羽咋の古代史を代表する2つの重要遺跡「寺家遺跡」「柳田シャコデ廃寺跡」で、発掘調査に関する現地説明会が行われました。
説明会には、市内外から約30人が参加し、市職員の説明に聞き入りました。

いずれの遺跡も8世紀・9世紀に併存した同時期の遺跡で、寺家遺跡が「古代気多神社の神まつり」に深くかかわる一方、シャコデ廃寺跡は「古代寺院」の遺跡であり、羽咋地域の「神と仏」の関係性がよくわかる重要遺跡群として知られています。

寺家遺跡で過去の調査で発見された「大型焼土遺構」は、大規模な火を焚いた痕跡があり、古代気多神社の神まつりを行っていた可能性があるもので、古代神社の祭祀関連遺構としては、全国でも例のない特殊な遺構です。
今年度は、遺構の構造・内容を明らかにするとともに、将来の史跡整備で地上に詳細復元模型を展示するべく、再調査・測量を実施している旨の説明がありました。

また、シャコデ廃寺跡では、今年度の発掘調査で寺を取り囲み区画する「回廊」とみられる柱穴列が発見されました。
古代寺院は、築地塀・回廊・掘立柱塀などの区画で囲まれ、内部に塔や金堂などの施設を置くのが通例で、過去の調査では西側と東側の柱穴列が見つかっています。
今年度の調査で、寺院の南側に2列で並走する柱穴列を発見。過去の発見と合わせて寺院の範囲を確定するための重要な情報となると説明がなされました。

これらの遺跡を調べることにより、なぜ「一ノ宮」が羽咋にあるのかなど、この地域の歴史をひも解くことができます。

説明を聞く参加者ら

説明を聞く参加者ら(寺家遺跡・大型焼土遺構)

説明を聞く参加者ら(柳田シャコデ廃寺跡)

説明を聞く参加者ら(柳田シャコデ廃寺跡・南側柱穴列)

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